信用の回復

2004年7月22日 日常
4月にイラクで拘束された高遠さんを久しぶりにテレビで見る。この拘束には、いくつかの問題が介在している。1つは自己責任論。しかし、これは成人が自らの意思の言動においては例外なく責任を持つものと考える。つまり「自己責任」という言葉自体が最初から「?」ではなかろうか。2つ目はボランティアの位置づけ。ボランティアというのは、どのように考えればよいのだろうか。それぞれ提供する側は、人によって温度差がある訳で、私財を投げ打って、ボランティアに出られる人もあろうかと思うし、自分のように遊休な時間を使うというだけというのもアリだと思う。問題は、それらボランティアの人達に対して、全部とは言わないが、すべからく悪く言うのは間違いだと思うという事。これは認識しなければならないと思う。そして、高遠さんの話を聞いて、一番の問題に感じるのはアラブの人達が、日本という国に対して、かつての親日感情というのが希薄になってきているという事である。現在もイラク戦争の大義名分であって「大量破壊兵器」が出てきていない。もはや、そもそも存在しなかったとまで言われている。そんなアメリカに加担した日本が悪いと言われても、弁解の余地はないのではなかろうか。

一度失った信用は、回復するのが非常に難しい。例えば友人同士であっても、信用を積み上げるのには非常時間がかかるが、過失の重大さに比例して壊れる時は跡形もなく壊れる脆いものである。ましてや国や民族。孫の代まで恨まれるかもしれない。

日本が選んだ道は厳しいかもしれない。世界中の人達が、イラク戦争を「非」であると認識した時、日本はどうすればよいのだろうか?我々が海外に出かけた時に「日本人」という理由だけで、理不尽な思いをしたとしても、知らないうちに戻れない道まで来てしまわないように、また1から積み上げていく努力が必要であると思う。

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