今週の半ばに駅構内の書店で購入。野口恵子という人の「ら」抜き言葉や「さ」といったことは無論、今日、世間に出回る、気がかりな日本語について書かれた本である。前半読んだだけなのだが、結構、気にすれば気になる言葉というのはあるものだ。まだ前半しか読んでいないので、全体像はつかめないが、やはりというべきか日本語の乱れが著しいのは、若者でその理由としては、仲間内同士だけの会話、バラエティ番組やバイト先でのマニュアル用語に起因すると書かれている。個人的な考えてして、これにインターネットなどでしか使われない用語も加わるのではないか?と思う。現実問題として、近々に発生すると予想できるのが、2ちゃんねるの用語が普通のビジネス文書やメールに書かれるという事。無論、「飲みに行く?」という程度のメールだったら問題ないが、これが客先であったり、上司にも送るという時代も、そう遠くないようように思える(現実にあるかもしれない)こうなると日本語の乱れという次元の話ではなくなってくるな。

話は外れたが、これら乱れた日本語を使う若者は、往々にして敬語を使えないそうだ。本によれば、日本語というのは、言葉自体に「含み」を持たせることが多いため、相手の考えている事や、思っていることを察して話す言語とも書かれている。敬語は、その顕著な例ではないだろうか。敬語を使えないという事は日本の文化から言って「ロクな話し方も出来ない」という事になるという。両手を挙げて賛成という訳でもないが、おおむね、この著者が言っていることは理解できる。やはり初対面で、いきなり話し方がおかしい奴は、疎む傾向にはあると思う。

考えてみれば、日本語というのは難しい。本にも書いてあったが、例えばモノの数え方。ライオンは「頭」、本は「冊」、コーヒーは「杯」とそれぞれ呼び方が違う。マニアックな所では羊羹は「ひと竿、ふた竿」というが、これらはある程度の経験から身につくので、今日び、羊羹を食べたことのない人にとっては、皆目検討もつかないことであろう。結局の所、相手に通じるかどうかというのが前提にあるのは間違いないが、日本語というのは発し方によって、その人の経験や人格まで見切られてしまうという難しいツールではないかと考える。

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