金曜日にベイスターズファンの友人と沖縄料理を食べながらでたテーマ。数多の会話の中で出てきた1つの話なので、さほどに掘下げなかったが、テーマとしては大変面白い。そもそも、にわかファンの定義をしなければならないのだが、自分が聞き及ぶ「にわかファン」というのは

 ある特定のチームの成績が例年になく好調で、
 もしかしたら優勝というくらい盛り上がる時に、
 わらわら球場に押し寄せ、逆にチームが
 弱くなってくると球場にめっきり来なくなる人

というようなこと。「お祭り」に乗じて参加し「お祭り」が終われば、後片付けもせず、めっきり関係なくなる人のような事ではなかろうかと思う。そして、これらの人達は総じて既存ファンの人達よりよく思われおらず「にわかファン」は、蔑称として使わる事がある。経験則から言えば、こんな所。

以前にどこかで書いたかどうかは忘れたが、「にわかファン」と呼ばれてしまう人達を違う視点から見てみようと思う。

新聞屋の勧誘は、色々とあるが、やはり獲得しやすいのは「朝日でも読売でも何でもいいよ」という人達ではないだろうか。また選挙などでも特定の支持政党がなく「今回は自民党に入れよう」という流動票を多くつけた方が選挙に勝てるというのも、概ね間違いではない。自分を含めた周りの野球ファンは、多い人で年間100試合、少なくても40試合は球場に足を運ぶ人達。我々の間では大した話ではないが、大して野球に興味がない人達にとっては「おかしい」といわれても「好きだから」というくらいで、まったく議論としてかみ合わない。つまりは我々は、選挙で言う所の不動票。これに大して、チームが強くなって、わらわら現れ、弱くなれば来なくなる「朝日でも読売でもよい」人達は流動票とでも言うべきだろうか。

そもそも考えみれば、チームが強くなって普段、球場に来ない人が球場に来て、弱くなれば来なくなるという事は、ある意味に於いては正しい。その視点から、論旨として「にわかはダメ」というゴールで進めるのであれば、意味もなく論ずるに及ばないが、そうではなくて、彼等を取り込む方法を考えるべきではないかと思う。前提として、チームが強くなってきて「にわかファン」と呼ばれる人達が球場に来ている状態とした場合、少なくとも球場に足を運んできてくるれるという事は、興行側としては、それだけビジネスチャンスがある訳で、それを生かさないというのは問題だと思う。これは、我々不動客が意見できない球団または業界全体のマクロのの問題(Commercialism)。しかしながら、明らかに「にわかファン」と言われる人達が、自分の隣の席に座ったときにどう対処するべきか?というミクロの問題も介在するのではないかと思う。

例えば、隣に座った「にわかファン」が、チームが負けてメガホンを投げるだとか、応援に乗じて暴れまわるなどは論外で、むしろ自分が明らかに見ていない事実を多方面から入手した情報だけで、さも見てきたかのように既存のファンと同等に話したり、自分の思い入れのある選手だけを応援し続け、それ以外は知らない、どうでも良いという行動というのは、既存ファンのノスタルジィや全体的なチームへの思い入れを著しく侵害し、ひょっとしたら暴れている奴よりタチが悪い場合がある。既存ファンと「にわかファン」と呼ばれる人達との軋轢というのは、この辺りに原因が集中しているのではないだろうか。この先を書き続けると、コミュニュケーションが・・・というような話にもなるが、もう少し荒い要件で、お互い平等なファンとして認識し、既存ファンは、多少の不一致はあるにせよ迎え入れるくらいのトーンが必要だと思う。そもそも野球ファンというのは、言われなくても、新たしいファンに「昔はああだった、こうだった」と延々話したがるものである。それを高所から見下したり、決して排他的にならずに接する事が大事だと思う。そもそもファン歴が長いからエライとか、短いからエラくないなんて事はないはずなのだから。

もっと大きな問題として、前述のマクロの話だが、昨今、球場に足を運ぶファンというのはリピーターが多く、周囲の話しを聞いても「以前は、年に数回行ったけど最近は全然」という人が多い。つまりは観客というのは同じ人達だけで回転し、どんどんマニアックな方向に行っているような気がしてならない。このまま行けば、業界全体が先細りになるのは明らかである。従って「にわかファン=ライトファン」の囲い込みを含め、球団や球界全体が、後生大事にしていたものをかなぐり捨てるくらい、新しい設計図(Grand Design)を書く時期に来ているのではなかろうかと思う。

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