ひとり

自分と同世代で、かつ独身の女性との話。

　なんだか昔は誰かと一緒でないとどこにも行かなかった
　今は、全然平気で、一人でどこにでも行く

とのこと。なんだか、最近、この話が妙に納得できる。よく考えてみれば、映画に行くのだって、食事をするのだって相手がいなければならないという理由はどこにもない。相手がいた方がいい時もあるし逆もまた然り。いいとか悪いという話ではなく、自分以外の誰かがいれば、普通の人は、相手に対して多少なりとも気を使うのは自然なこと。自分がパスタを食べたいと言っても、相手はカツ丼は食べたいと言っている。この場合は、どちらかが譲らないと食事は出来ない。譲ったら譲ったで、それに対して思い入れが強ければストレスになるし、相手から譲られれば、それはそれで少し申し訳ないケースもある。時として、また状況によって、相手がいれば、ひとりの時には起きないことだらけだ。

決して「ひとりでいたい」という話ではない。ひとりの方がいい時もあるという事。むしろ、ひとりで色々な所に行ける人というのは、人に気を使うのがキライとか苦手というのではなくて「相手に気を使わせるのが嫌」というケースも少なくないのではなかろうかと思う。

ひとりはひとりでいい事もある。彼女、彼氏、夫、妻がいてもそうではないかな。その時の心理状態によって、相手がいることが自分にとって決してベストの状態ばかりではないと思う。決して一般的に言われる、寂しいとか、そういった感傷的な話ではなく、時には、時間の長さは関係なく、そういった時間も必要だということ。