全店舗対象に業務停止命令　金融庁

消費者金融業界いじめられていますな。特にアイフルは業界内でも武富士と並んで、取立てが厳しい会社と言われている。理由は創業者が社長であるから。どういうことかというと、社長の金を貸しているわけだから、何が何でも回収するというスタンスだからだそうだ。ここが銀行系消費者金融と違うところ。

現在の上限金利は29.2％。大半の人は「高い」と言う。しかし、高いとか安いというのは、何と比べて高いというのだろうかと思う。しかも「高い、高い」と言っているのは、借りていない人で、他のローンと比べて飛びぬけて高いと言っているに過ぎない。つまりは外野の意見。逆に消費者金融白書などを読むと、顧客にしてみれば、そんなに利息には興味がなく、むしろ審査が甘く、すぐに融通してくれる会社であれば、29.2％だろうと18％だろうとどうでもいいことのように伺える。平たく言えば、借りている人は利率を気にしていたら、とても消費者金融などには来ない。

2週間程前に上限金利の引き下げのニュースが出たが、これは消費者金融も売上に直撃するので困るが、もっと困るのが消費者金融利用者。理由は簡単。利率が下がれば、それだけ審査が厳しくなるから、今までのように貸せない。で、審査に漏れた人は、行き所がなくなり結局は闇金に走るのが多くなるというのが業界の見方。では、これらの人達を、かつて銀行を救ったように公的資金を導入して救済しようなどと言おうもんなら、間違いなく全員反対するであろう。でも、これは、

　消費者金融のせいで破産者が増えている！

と言っておいて「税金で」と言った瞬間、

　債務者の借金を血税で帳消しにするとは何事か！

という矛盾以外の何物でもない論法となる。確かに金利を下げれば、利用者の負担は減るが、消費者金融から締め出しを食らった人は、どんどん闇に埋もれていくだけで、抜本的な解決にはならないし、もしかしたら今よりもっと酷いことになるかもしれない。どうやら、お上、はまるでマトモな議論が出来ない状態になっているのではないかすら思っている。

冒頭で出てきたアイフル。CMはおなじみのチワワ。しかしどこかの被害者団体から「会社のイメージとかけはなれているからCMを中止しろ」と言われている。だいたいイメージと実態が一致している会社なんて、世の中にどれほどあるものか。魔女狩りに近いな。これだけ業界がいじめられるというのは、何かモノをつくって売ったり、サービスの提供で対価を受けている会社の人達にしてみれば、寝ている間も金利を稼ぐ金融(特に消費者金融)が許せないのだろうな。