数日前、医者の友人と食事をする機会があり、色々と医療業界の話を聞く。やはり「医療事故」という話になったのだが、中々、報道されている限りのことでは分からない事がたくさんあるらしい。最近、九州の離島で、産婦人科医がいなくなったという報道を耳にした。ニュースを聞いた人の大半は「志がある人が行くべきだ」みたいな事を言うが、友人曰く、そういう理想には程遠いのが現状だそうだ。理由は、産婦人科医は、母子と2倍の医療事故の危険性が高いから。離島では、さらに条件が悪くなるのは当然であるの素人でも分かる。

少し前の裁判で、綿菓子を食べていた子供が転倒し、割り箸が口内から脳へ突き刺さった子供が病院に運ばれる。運悪く、病院には専門外の医師しかおらず、十分な対応が出来ずに残念に結果となった。裁判は対応した医師に「無罪」の判決。

これだけ聞くと何故、無罪になったのか?いう事になるが、この真相としては、医師が、運び込まれた子供に対して最高のパフォーマンスの医療を提供できなかった責任はある。ただ、結果として、子供の死に至ったかどうかは別の話という事。友人の話を聞くまでは「医師として最高のパフォーマンスをを提供できなかったから、死亡した」という事だと思っていたのだが、詳細は不明だが、残念ながら、子供が病院に運び込まれた時点で、助かる見込みが、ほとんどなかったというのが、判決の理由らしい。判決だけ聞けば、分からない話だが、真相を聞くと納得できる部分が多分にある。

さらに友人は、医師も人間であるとも言う。つまりは「人間である以上、残念ながらミスは犯してしまう」という事。もちろん、そのミスを最大限になくす努力はするという前提での話。ところが、病院にかかる患者やその周りは100%助かるくらいのつもりで託しており、残念な結果になれば、医師が槍玉にあげられることもあるそうだ。

この話は、以前にも書いたが、残念ながら、ミスはありうると考えるべき。こちらとしても、ある程度のリスクは覚悟しておかなければならないという事。そして、残念な結果になったとすれば、もう運がなかったというしかないであろう。最後に友人が一言。「医者が殺したという言葉が嫌い」まったくその通り。

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