昨日の「新庄中心の中継」が意外と反響があって驚いているのだが、よく考えてみると、これらの構図というのは、世間では普通に偏在し、中に入り込んでいればいる人ほど見落としがちな事が多い。例えばディープインパクト。これを昨日のA群〜D群に当てはめた時、今まで競馬にほとんど興味がなかったC・D群の多くが、ディープインパクトについて関心を持ち、みんなして凱旋門賞の中継を見ては、敗因について、やれ斤量だ、馬場とまで、受け売りとはいえ言っている(もちろん全員という話ではない)しかし、ディープインパクトが出ないレースまで、興味があるかというのは全然、別の問題で、むしろ、ディープ以外は全く興味がないという方が多いのではないだろうか。つまり競馬が主語ではなく、あくまでディープインパクトという馬が主語になっていて、彼等にしてみれば、競馬=ディープインパクトという図式ができあがっている。ディープインパクトは年内に引退を表明しているので、競馬=ディープインパクトという人達のうち、どれだけ競馬という娯楽に留まって付き合ってくれるかというは、難しい話かもしれないが、0であることはない。そう
いった意味では、JRAのディープインパクト全面押し出しキャンペーンはアリだろう。

もう一つの例としては、三国志。他に例もあるが、一番分かりやすい。今日、小説・三国志、横山光輝のマンガ、ゲームなど色々と媒体を介して三国志という物語が表現され、ことさらマンガやゲームが入り口という人は多い。また、女性キャラ、架空のキャラが登場するマンガが出たり、モチーフとして三国志を使った小説・マンガも多く出版されている。

きっと50年前から三国志好きのじーさんやストイックに三国志を追求している人からすれば「邪道だ!」とか「ゲームの知識がなんか」とか「女キャラなど許せない」という人がいるはずだし、きっとどこかの三国志系掲示板では、お互いかみ合わない意見が飛び交っているのではないかと予想する。しかしゲームから三国志に入った人、女キャラに魅せられて、王道、吉川英治三国志を読みだして果ては正史も読んで、三国志じーさんになる可能性だってある。

考えてみる。これらは善悪とか、あっている/間違っているとか、邪道/外道という二元論では片付けられない話なのではないと思う。大きいカテゴリーにおいては、競馬だし三国志。これら手法は、娯楽や産業のアプローチとして切り口と捉えれば、ネイティブの競馬好きや三国志好きもいいのではないか。むしろ入り口は用意されているが、その先は?というと、意外とほったらかされている事が多いだろ。15年ほど前、こぞってF1,F1と言っていた人達は、どうしたのだろうかと思う。

って結論は昨日と同じだな。

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